《微細加工研究所》へようこそ

所長の湯之上隆(ゆのがみたかし)です。
 
半導体技術者と社会科学者の二つの経験を生かして、新聞や雑誌記事の執筆とコンサルタントを行っています。
 
半導体では、微細加工技術者として、16年間に渡り、研究、開発、量産、合弁会社、コンソーシアムのすべての組織に所属しました。
 
その後、5年間は大学で、技術者の視点から、半導体産業の社会科学研究を行いました。
 
趣味は、潜水回数2000本を超えるスクーバダイビング(インストラクター)と2013年から始めたヨガです。

 
  

ライブ配信対応セミナーのお知らせ

 
 5月22日(水)10:30~16:30、浜松町のコンベンションホールにて、以下の題目のセミナーを行います。
 

【緊急開催】  
米中ハイテク戦争とメモリ不況を生き抜くビジネスの羅針盤

 

米国が「国防権限法2019」によりファーウェイを排除へ
米中ハイテク戦争が中国半導体産業の成長を加速する
“スーパーサイクル”が一転して半導体メモリ大不況に突入』

 
 全ての企業が、米中ハイテク戦争の影響を受けます。特に東京五輪直後の2020年8月13日から施行される米国の「国防権限法2019」への対策は待ったなしの状況です。対策を怠った企業は窮地に陥ることになると思います。
 
 遠隔地の方のために、PCで受講できる「Live配信」を行います。講師割引などのパンフレットができたら、改めて連絡いたします。多くの企業に対して、先行き不透明な時代を生き抜くための指針を提供できれば幸いです。
 
 詳細は、以下のサイトをご参照ください。
 
 https://www.science-t.com/seminar/A190522a.html
 

 
 
受講料が半額になるパンフレットを、以下からダウンロードできます。 
 

What's New

新着情報

今週のお知らせ

Facebookより抜粋

 NEW !!  【2019年4月15日】 EE Times Japan

 
 しつこいですが、ルネサスの工場停止の記事第3弾です。
 
 かつてセリートが建設したつくばのスーパークリーンルーム(SCR)は、所有者の産総研が電力施設の点検のために、1年に1回、1日だけ、電気を止める。SCRで仕事をしている技術者たちは、その2週間前から準備に入り、1日停止した後、2週間かけて再稼働するのだという。
 
 つまりたった1日、クリーンルームを止めるために、約1ヶ月もの時間が必要になる。
 
 その上に、エッチャー、CVD、スパッタなど、真空装置では、一度止った真空ポンプがなかなか高速回転せず、回転しても高真空にならず、高真空になってもパーテイクルが規定の水準に収まらない。
 
 洗浄装置、コータ・デベロッパ、CMPなど液体材料を使う装置は、装置から液体を抜いてしまうと思うが、配管や部品が乾燥してしまうために使いものにならなくなり、交換を余儀なくされる。その数は半端ない。
 
 露光装置は、筐体内が温度制御されているが、電源を切ってしまうと、装置を元の温度に戻すのが相当大変だという。
 
 ルネサスは、国内主要6工場を5月頃1ヶ月弱留めて、8月頃また2ヶ月ほど止めるらしい。これは、従業員にとって悪夢だ。5月頃留めた後、1~2ヶ月ほどクリーンルームと数百台(一工場当たり)の装置立ち上げに奔走し、7月頃立上ったら、再び止めるのである。その後、また立上作業を行わなければならない。
 
 「工場を稼働するのに電力や水などいくら費用が掛かると思っているのか」と筆者を批判をする人は、上記の作業のことをよく考えて頂きたい。そして、実際に、自分で立上作業をやっみるといい。批判をするなら、その後にして頂きたい。
 


 NEW !!  【2019年4月15日】 メルマガ

 
 『216層の3次元NANDのHARCエッチング』と題するメルマガを配信しました。
 
 2018年に名古屋大学で開催されたドライプロセスシンポジウムで、サムスン電子がHARCエッチングに関する招待講演を行いました。講演後、「アスペクト比100を超えるエッチングのあてはあるのか?」と質問に行ったところ、「−70~80℃の極低温エッチャーをR&Dセンタに導入した」との回答を得ました。
 
 その後、装置メーカーなどを調査したところ、3次元NANDのメモリホール用HARCでは、極低温エッチャーが次世代装置の最有力候補になっていると確信するに至りました。
 
 問題は、「なぜ極低温なのか?」ということです。
 
 今のところ、論理的な説明ができないのですが、深い孔底は平衡蒸気圧が低く、その孔底が極低温に冷やされて、クライオポンプのようにラジカルを吸着し、そこに数十万ボルトで加速したイオンが飛来して化学反応を促進する(そしてエッチ速度が上がる)……のではないかと推測しています。
 

メールマガジン 内側から見た「半導体村」 今まで書けなかった業界秘話

 



【2019年4月4日】 日本ビジネスプレス

 
 ルネサスが国内主要6工場の生産を止めることについての続報記事です。
 
 結論から言うと、いかなる事情があろうとも、ルネサスは工場を止めるべきではありません。止めた後の立ち上げが、極めて大変だからです。
 
 ドライエッチングやCVD装置など、真空装置は、まず真空ポンプがきちんと回ってくれません。次に、なかなか停止前の高真空状態を実現できません。さらに、パーテイクルを規定値にするのにも時間がかかります。
 
 技術者たちは、数百台の真空装置の立ち上げに奔走して疲弊することになるでしょう。こんな無駄な仕事を技術者に押し付けるな!
 
 もし工場を止めなくてはならない程の非常事態ならば、ルネサスの年間売上高に匹敵する7300憶円も投じるIDTの買収を止めればいいのです。ルネサスの経営陣の判断は、正気の沙汰とは思えません。