《微細加工研究所》へようこそ

所長の湯之上隆(ゆのがみたかし)です。
 
半導体技術者と社会科学者の二つの経験を生かして、新聞や雑誌記事の執筆とコンサルタントを行っています。
 
半導体では、微細加工技術者として、16年間に渡り、研究、開発、量産、合弁会社、コンソーシアムのすべての組織に所属しました。
 
その後、5年間は大学で、技術者の視点から、半導体産業の社会科学研究を行いました。
 
趣味は、潜水回数2000本を超えるスクーバダイビング(インストラクター)と2013年から始めたヨガです。

 
  

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Facebookより抜粋

 NEW !!  【2018年12月10日】 

 
 昨年までメモリ市場が大爆発し、「スーパーサイクル」という流行語まで誕生しました。ところが、今年に入ってメモリ市場の先行きに暗雲が立ち込め、メモリ不況は避けられない状況となりました。この原因は、どこにあるのでしょうか?
 
 多くのアナリストやジャーナリストたちは、設備投資を行い過ぎた結果、メモリが過剰供給になっていると言っています。しかし、私はそうは思いません。
 
 私は、2016年以降、インテルが14nmプロセスの立上に失敗し続けていることが、メモリ不況の原因だとにらんでいます。
 
 インテルでは、PC用プロセッサを最先端プロセスで製造し、サーバー用プロセッサが一世代後に続く、ということを遵守してきました。ところが、10nmが立ち上がらないため、PC用もサーバー用も14nmでつくらざるを得なくなり、その結果、14nm工場が過密状態になっていまい、プロセッサの供給不足を引き起してしまいました。そのため、PC用やサーバー用を当てにして製造されたDRAMやNANDが宙に浮き、市場に溢れ、価格暴落を引き越したと推測しています。
 
 インテルの発表によれば、PC用に10nmが立ち上がるのが2019年下期、サーバー用の10nmが2020年になるとのことです。したがって、プロセッサの供給不足が解消され、再びメモリ市場が爆発するのは2020年頃ということになります。
 
 ・・・ということを記事にしました。


 NEW !!  【2018年12月10日】 

 
 今回配信したメルマガでは、「ドライプロセスシンポジウム(DPS)の注目発表」について詳述しました。
 
 11月13~15日に、名古屋大学で開催されたドライエッチング技術の学会DPSで、私は、ウエスタンデジタル(WD)ジャパンの小池社長の招待講演と、サムスン電子の深孔(HARC)加工の招待講演に注目しました。

 WDの小池社長は、10~20年後の半導体製造がどのようになっているか(どうしたいか)について、とんでもなくスケールの大きな、夢のある講演をされました。その内容は、妄想に近いものもありましたが、とかく目先の事ばかり考えがちな半導体産業においては、妄想に近いビッグピクチャーを描くことが重要だと思います。願わなければ、実現しないからです。


 一方、現在96層の3次元NANDを量産している(はずの)サムスン電子は、メモリセル用の深孔(HARC)加工が途轍もなく難しいことを論じました。この状況からすると、「96層の量産は、うまくいっていないのかもしれない」と思うほど、技術的課題は大きいです。今後、NANDメーカーがどうやってメモリの高密度化を勧めていくかを注目したいと思います。力技は、もしかしたら、もう限界かも知れません。


 NEW !!  【2018年12月10日】 

 
 東芝から独立した東芝メモリが開発している3次元NANDフラッシュメモリの技術開発は途轍もなく難しい。しかし、技術開発の前に、解決しなければならない深刻な問題がある。

 第一に、新卒の理工系学生が来てくれないという問題である。現在、学生が売り手市場である上に、東芝メモリには、「3年前に粉飾会計をした東芝から売り払われた中小企業」というネガティブなイメージが纏わりついている。本当は、1部上場で20万人いる東芝本体より、ずっと将来有望であるにも関わらず、だ。


 第二に、東芝メモリの生産拠点である四日市工場には、約6000人の社員が勤務しており、8~9割がクルマ通勤であるが、朝は会社周辺の道路が大渋滞する上、駐車場の争奪戦を繰り広げなければならず、それに敗れると、駐車場からオフィスまで、20分以上も歩かなくてはならないという。これは、東芝メモリの生産性を著しく低下させている。


 東芝メモリの幹部は、早急に通勤と駐車場問題を解決する責務がある。その上で、就活の学生たちに、東芝メモリの将来性をアピールするべきだ。という記事を書きました。