《微細加工研究所》へようこそ

所長の湯之上隆(ゆのがみたかし)です。
 
半導体技術者と社会科学者の二つの経験を生かして、新聞や雑誌記事の執筆とコンサルタントを行っています。
 
半導体では、微細加工技術者として、16年間に渡り、研究、開発、量産、合弁会社、コンソーシアムのすべての組織に所属しました。
 
その後、5年間は大学で、技術者の視点から、半導体産業の社会科学研究を行いました。
 
趣味は、潜水回数2000本を超えるスクーバダイビング(インストラクター)と2013年から始めたヨガです。

 
  

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Facebookより抜粋

 NEW !!  【2019年7月18日】 講演予定

 
 講演予定を更新しました。


 NEW !!  【2019年7月18日】 メルマガ

 
 『フッ化水素をエッチングガスと書き続けた日経新聞 - 新聞紙面に謝罪文を掲載すべきである - 』というタイトルのメルマガを配信しました。
 
 日経新聞は、日本政府が韓国への輸出規制を発動した3材料の内の「フッ化水素」を、7月1日に「エッチングガス」と記載しました。7月2日~10日の間は、「エッチングガス(フッ化水素)」と記載し続けました。
 
 「フッ化水素」と言ったら「フッ酸」のことであり、液体材料に決まっているでしょうが! 恥ずかしいなあ、もう。
 
 ところが、7月10日に、EE Times Japanに、拙著記事『「対韓輸出規制」、電子機器メーカーの怒りの矛先は日本に向く?』が掲載された後、日経新聞に変化が起きます。
 
 7月11日に「高純度フッ化水素」という記述になり、「ガス」が消えます。そして、7月12日には「半導体の製造工程で使われるフッ化水素酸」になり、7月13日にはとうとう「規制強化の影響が大きいと見られるのが半導体の洗浄などに使うフッ化水素だ」になりました。
 
 日経新聞は10日間、「フッ化水素」を気体の「エッチングガス」と信じ込んで間違った記載を続け、より世間を混乱させた。私のところには、「日経が”フッ化水素をガスと書いているけど、本当なの?」という問い合わせが国内外からありました(一番遠いのは米国のニューヨークタイムス)。
 
 どうも、日経が間違いに気づき、「フッ化水素は洗浄液」と書くに至った切っ掛けは、私の記事を読んだからと思えてなりません。だとしたら、敬意を払って出所を書いて欲しいと思います。また、10日間も間違いを書き続けたことを、新聞紙面で謝罪するべきと思います。

メールマガジン 内側から見た「半導体村」 今まで書けなかった業界秘話

 


【2019年7月14日】 EE Times Japan

 
 日本政府が韓国に対して3種類の半導体材料の輸出規制を発動しました。
 
 当初は、EUVレジストの影響が大きいと考えていましたが、半導体製造工程を分析した結果、フッ化水素(略称:フッ酸)の影響が、EUVレジストより遥かに大きいことが分かりました。
 
 フッ酸は純水で希釈したり、他の薬液と混合して、成膜前の洗浄、CMP後の洗浄、ウエハ裏面洗浄、ダブルパターニングの犠牲膜のエッチングに使われます。ロジック半導体、DRAM、NANDの500~1000ステップにのぼる製造工程の内、10%以上の洗浄工程に、フッ酸が使われます。
 
 サムスン電子には、材料の在庫が1ヵ月程度しかない模様で、対韓輸出審査に3ヶ月かかってしまうと、すべての半導体製品の製造が滞ることになります。
 
 この影響は甚大で、韓国はDRAMで約73%、NANDで約40%のシェアを占めています。これらメモリがなければ、PC、スマホ、サーバー、各種デジタル家電が生産できません。サムスン電子やSK Hynix等の韓国半導体メーカー、それに関わっている各種材料メーカーや装置メーカーのビジネスが吹っ飛びます。
 
 また、各種電子機器のビジネスが毀損され、日本政府は世界中から非難されると思います。一度壊れた信頼関係は元に戻りません。韓国の日本離れが進み、世界における日本の信頼は地に落ちるのではないでしょうか。