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《微細加工研究所》へようこそ

所長の湯之上隆(ゆのがみたかし)です。
 
半導体技術者と社会科学者の二つの経験を生かして、新聞や雑誌記事の執筆とコンサルタントを行っています。
 
半導体では、微細加工技術者として、16年間に渡り、研究、開発、量産、合弁会社、コンソーシアムのすべての組織に所属しました。
 
その後、5年間は大学で、技術者の視点から、半導体産業の社会科学研究を行いました。
 
趣味は、潜水回数2000本を超えるスクーバダイビング(インストラクター)と2013年から始めたヨガです。

 
  

【ライブ配信対応セミナーのお知らせ】
 
 7月12日にサイエンス&テクノロジー主催のセミナーで講演します。
 

 
 詳細は以下のサイトをご参照ください。 https://www.science-t.com/st/cont/id/28687
 
 ライブ配信により、遠隔地でも会社や自宅でPCでの受講が可能です。またアーカイブ機能により開催日から1週間以内は何回でも受講が可能です。
 

 
 受講料が半額になる「講師紹介割引」です。ダウンロードしてお使いください。

 

 


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Facebookより抜粋

 New !!  【2018年4月13日】 メルマガ

 
 3月中旬に早稲田大学で開催された応用物理学会で、実に対照的な話を聞いた。一つは、東芝メモリで、もう一つはパナソニックです。

 まず東芝メモリの藤井氏は、「会社からはデッカイ声で話して来いと言われましたから、大声で言います。新メモリができなくて困っています。誰か助けてください」と本当に大声で叫んだのだ。ストレージクラスメモリ(SCM)用のReRAMを開発し、量産したいのだが、所望の動作をする材料が見つからないため、「産総研や大学の皆さん、良い材料があったら教えてください」と言っていた。しかしそれは虫が良すぎるだろう。産総研や大学での研究でもカネはかかるのですよ。また、東芝のメモリ研究所は400人もいるのに、何をやっているのだろう。


 一方、パナソニックは半導体工場をタワージャズに売り払い、カネも人も殆どいない中で、三河氏はまず、国プロを立ち上げ、産総研、北大、早大、慶大の知恵を結集して、ReRAMの材料と基本構造を特定した。次に、三河氏はロット(25枚のウエハカセット)を手持ちして、台湾UMCでトランジスタと配線を形成し、次にベルギーコンソーシアムimecに飛んで材料を成膜し、それを装置メーカーに持ち込んで加工を行った。imec→装置メーカーのフライトを2回繰り返し、最後はまたUMCに飛んで上部の配線を形成してReRAMの試作が完成した。この間、フライトの距離は65000km(地球1周半)に及んだ。そして、量産の初期過程に至るまで、6ロットを手持ちで試作し、合計フライト距離は24万50000km(地球6周)に達したという。現在、UMCは40nmのプロセスでReRAMを量産しており、UMCを使うファブレスにもReRAMのIPを開放しており、今後はIPライセンスも入ってくる。何という行動力か、何という素晴らしいビジネスモデルか、と驚いた。


 パナソニックの手法は、大掛かりな設備もカネも人もなくても、新メモリを量産できることを示している。これこそオープン・イノベーションといえよう。400人もいるのに「できない、誰か助けて」と叫んでいる東芝メモリは、ちょっとは爪の垢でも煎じて飲んだらどうだ。