《微細加工研究所》へようこそ
早稲田大学オープンカレッジ講義
早稲田大学のオープンカレッジで、『間違いだらけの日本の半導体政策 昔も今も「経産省が出てきた時点でアウト」』をテーマに4回の講義を行います。
- 第1回目 4月13日(土) なぜ日本半導体産業は凋落したのか
- 第2回目 5月11日(土) TSMC熊本工場の是非を問う
- 第3回目 6月1日(土) ラピダスは2 nmの先端半導体を量産できるか
- 第4回目 6月15日(土) 強いはずだった日本の半導体製造装置産業が凋落している
→ https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/62769/
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What's New
今週のお知らせ
【2024年4月11日】 メルマガ
『NVIDIAのGPUのもう1つのボトルネック、HBM - なぜHBMの出荷個数が劇的に増えないのか - 』と題する有料メルマガを配信しました。
NVIDIAの歴史的株高が続いています。その理由は、AI半導体としてNVIDIAのGPUが引っ張りだこになっていることにあります。
ではなぜ、世界的にNVIDIAのGPUが足りないのか?
その理由の一つは、TSMCの後工程(の中の中工程)のキャパが圧倒的に不足しているからです。そしてもう一つの理由は、GPUに搭載する広帯域メモリHBMも足りないからだと推測しました。
この二つの問題が解決しない限り、NVIDIAのGPU不足は続くでしょう(つまり株高も)。
メールマガジン 内側から見た「半導体村」 今まで書けなかった業界秘話
【2024年4月11日】 JBpress
TSMC創業者のモリス・チャンは、2022年12月6日のアリゾナ工場の開設式典で、「自由貿易は死んだ」と弔辞のようなスピーチをした。
ところが、2024年2月24日の熊本工場の開所式では、モリス・チャンは、「日本のルネッサンスの始まり」と言う賛辞を述べた。
このように、モリス・チャンは二枚舌ともとれる発言を行っている。それはなぜかを考察しました。
結論をいうと、カネ払いが良いか悪いか、ということに行きついた。何と、ゲンキンなことであるか。
ということをJBPRESSに寄稿しました。
JBpress(Japan Business Press)
TSMC創業者モリス・チャン氏の「二枚舌」 米国に辛辣、日本には“おべっか”を使う理由
のろまな米国に見切りをつけ日本で「先進パッケージング工場」建設か
【2024年3月27日】 EE Times Japan
世界の半導体市況は今年2024年に本格回復すると思っていたのですが、どうも様子がおかしい。世界の半導体出荷額は順調に増大していますが、出荷個数は低水準で横ばいです。特に、ロジック半導体では、出荷額が過去最高を更新しているにも関わらず、出荷個数は極端に低い水準に留まっている。
その象徴として、TSMCの四半期の出荷額は過去最高に近づいていますが、ウエハ出荷枚数は依然としてピーク時の約400万枚から100万枚以上少ない状態が続いてる。つまり、TSMC全体の工場稼働率は75%しかないことになります。
ではなぜ、このような乖離が起きるのかというと、その元凶には1個500~600万円というべら棒な高値でとりひきされているNVIDIAのGPUの存在がある。要するに、世界の半導体出荷額、特にロジックの出荷額、さらにはTSMCの出荷額が好調に見えるのは、NVIDIAのGPUのせいであり、市況が回復しているように見えるのは「錯覚」に過ぎないと思います。
ということを、EE Times Japanに寄稿しました。
EE Times Japan
【2024年2月24日】 講演の予定と実績
【2024年2月10日】 SAGA 半導体戦略シンポジウム
2月8日に佐賀県で、『SAGA 半導体戦略シンポジウム』が開催され、私は「日本の半導体政策はどうあるべきか - 強い材料をより強くするべき - 」と題する基調講演を行いました。
同日、佐賀のテレビ局RKBが、その様子を報道しました。ご笑覧いただければ幸いです。
【2024年2月7日】 ビジネスジャーナル
ビジネスジャーナルに『日本向け半導体を生産しない?TSMCとラピダス工場に国が巨額補助金の愚策』を寄稿しました。
1.3兆円超の補助金が支出されるTSMC熊本工場の経済波及効果は6.9兆円だそうです。また、補助金が33000億円に加えて5兆円とも10兆円とも言われるラピダスの経済波及効果は18.8兆円だそうです。
TSMC熊本工場もラピダスも、何だか、過疎地への原発の誘致みたいですね。
しかし、これら2つの半導体工場と原発とでは大きく異なる点があります。
まず、原発が建設されれば、少なくとも40年間稼働して日本国民向けに電力を生み続けます。
一方、TSMCは月産5.5万枚のうち、せいぜい1~2万枚位しか日本向け半導体をつくらないと思われます。そしてラピダスに至っては、現在北米に営業していることから、どうやら日本向けの半導体はつくらないらしい。
このように、日本にほとんど利益をもたらさない半導体工場に、巨額の補助金を投入して良いのでしょうか?
私は到底納得できません。皆さんはどう思われますか?
第四刷
2023年4月20日に出版した『半導体有事』(文春新書)ですが、お陰様で第四刷。
第四版では一部、筆者の認識違いを修正しました。
お買い上げいただいた皆様、誠にありがとうございました。
朝日新聞インタビュー
朝日新聞(2023/11/24)のコラム『TSMCの衝撃④』に筆者のインタビューが掲載されました。朝日新聞によれば、大きな反響があったとのことです。
データマックス社 後編
データマックス社に寄稿した記事『日本が世界半導体産業ではたすべき役割とは 日本の製造装置のシェア低下が止まらない』の後編です。(2023/09/20)
https://www.data-max.co.jp/article/66443
ビデオニュース
「ビデオニュース」に出演しました。(2023/07/30)
テーマは『日本が半導体戦争に負けた理由と同じ過ちを何度も繰り返す理由』です。
次のサイトで、10分(無料)のダイジェスト版が視聴できます。
https://www.videonews.com/marugeki-talk/1164
キャノングローバル戦略研究所 動画
キャノングローバル戦略研究所の杉山大志氏が司会を務める動画に出演しました。(2023/07/10)
動画のサイトはこちらです。
→ https://cigs.canon/videos/20230710_7515.html
「東亜」
『東亜』という雑誌の2023年2月号に、「米国の半導体政策が世界にもたらす影響 - 厳しすぎる対中規制は台湾有事を誘発する - 」という記事を寄稿しました。
『東亜』の2月号は「半導体を巡る米中」をテーマに取り上げています。
日本、韓国、台湾、中国の4か国を「東アジア」と定義した場合、その東アジアが特徴的に強い産業が多数あります。それらを総合的にまとめた書籍が『東アジア優位産業』(中央経済社)です。
私は、「第13章 半導体 メモリメーカーの飛躍的成長と中国の台頭」を分担執筆しています。
著者割引で2割引きになるそうです。もし、ご所望の方がおられましたら、ご連絡ください。